研究・発表について
研究・発表について
研究の流れはどのような感じですか?
主に、有機合成および錯体合成を行っている研究室です。そして、合成を行った金属錯体については、その構造や
物性を測定することで性質・機能を明らかにし、さらなる改良を目指し研究を深めております。
おおまかな流れは、
配位子の設計・金属の選択 → 配位子の有機合成 → 金属錯体の合成(単結晶の作成)
→ 構造決定( 単結晶X線構造解析)→ 各種物性測定、機能評価
→ 得られた事実に基づいた新しい金属錯体、 配位子の設計 → 合成実験 →
となります。
研究室に配属されてから研究を行うまでを教えてください。
まずは、配属が決まった段階で各自に研究テーマが与えられます。大体のテーマが先輩からの引き継ぎとなります
ので、先輩から直接研究の指導を受けて研究を始めることになります。一通りの実験手順を覚えたあとは、独自に研
究を進めていくことになります。数ヶ月もすれば自分で考えて様々な実験を行えるようになります。
研究はテーマにもよりますが、かなり自由に進めることができ、また、それらの実験を進めるために必要な測定
装置も充分に保有しており、効率的な実験を行えるのが特徴です。
研究室で身につけることができる実験技術、研究技術について教えて下さい。
配位子は通常有機化合物ですので、有機合成を行います。また、金属イオンと有機配位子を反応させる意味での
無機合成を行います。場合によっては、空気に不安定な化合物を合成する必要性があり、いわゆるシュレンクテク
ニックを身につけることが可能です。測定装置としては、HP内に示した多くの機器を利用することが可能で、得ら
れた構造や機能解明に有用な分子軌道計算までも行えるようになっています。
また、積極的に学会に参加し、プレゼンテーション能力など向上も目指しています。可能な限り、多くの技術と
知識、そして科学を研究する上で有用な、新たな発想とロジカルな考え方を身につけて卒業して欲しいと思ってい
ます。
ゼミについて教えてください。
一週間に1時間30分くらい、定期的に、当研究室のゼミを行っています。実験の結果についてまとめたものを
発表し、全員で議論を行います。 ほかのメンバーから意見や広く集めて、今後の実験の方針を決めています。 半期
に2度程度、発表当番が回ってきます。
また、毎週、無機分析グループによるゼミを行っています。自分の研究に関連した論文を読み、 まとめた上で、
発表を行います。1年のうちに1度担当します。前期には大学院生が、後期には 学部4年生が 発表を担当します。
学会や学内での発表について教えてください。
学会へは、9月の「錯体化学討論会」にほぼ全員が出席し、あとは成果に応じて、大学院生になると、多い場合
には1年のうちに、4〜5回ほどの学会に参加しています。
学内での発表は、大学4年生の場合、秋に中間発表会、2月下旬に卒業発表会が行われます。大学院生の場合は、
M2の5月に中間発表会、2月上旬に卒業発表会が行われます。
卒業をする際には、大学院生はもちろんですが学部生も卒業論文を書きます。
その他必要に応じて、他大学、あるいは他機関での測定やシンポジウム、研究会に参加しています。
学会等に参加する際に金銭的な補助はありますか?
学会等の参加発表について、旅費、宿泊費、および参加登録費など、学会の参加に必要な経費を研究室から支援します。研究成果を発表し、議論 することで、 更なる研究成果が生まれることを期待して、可能な限りの支援を行っています。